京都における織物の歴史は古く、桓武天皇の御代にすでに 宮中に奉上されていたと伝えられています。 しかし、西陣の機業が飛躍的な発展を遂げるのは安土・桃山時代、豊臣秀吉の 保護奨励策のもと折から活発に行われていた対明貿易を通じて 金襴や唐錦、緞子、繻子などの新技術を積極的に吸収、西陣独特の精緻な 手織錦の技法を確立してからのことです。 当時茶道や能が隆盛し始めていたことも相まって、金糸金箔を織りなした布紗や 能装束などの高級織物が盛んに生産されました。 江戸時代に入り泰平の世が続く中で、西陣織はより一層の深く幅広い展開をみせ 世に「元禄模様」と呼ばれるあでやかな模様と色調の小袖や帯を生産 多大の人気を博したほか、琳派に代表される豪華絢爛な美術工芸品にも 技の冴えを発揮しました。 その後明治時代には、西洋の新しい技術とジャガードと云う織機(はた)を導入 伝統の上に、新しい感覚を盛り込むことによって、さらにその技法に磨きをかけました。現在でも西陣は、伝統の技術に甘んじることなく たえず時代の流れに敏感に対応しながら、芸術的とも云える手織錦の数々を 織りつづけており、日本国内だけでなく、世界的にも高い評価を受けています。 私たちはその伝統ある手織技法を駆使して、キリスト教法衣、室内装飾織物を中心に、種々の高級手織錦を謹織いたしております。 |